catch-img

参加型企画と話題作りで一気にファンを獲得。「じゃがりこ」のファンマーケティング

テテマーチ株式会社が2021年に起きたソーシャルメディア市場の変化と進化を伝え、戦略と適応力が光ったプロモーション事例をご紹介するイベント「2021年のSNSを振り返る」。本記事はイベントにて話題にあがったテーマをまとめたイベントレポートです。

1年間振り返って見えた動向から、2022年のソーシャルメディア市場のトレンドや、注目しておきたいポイントを予測します。今回のテーマは「じゃがりこのファンマーケティング」。

Twitterフォロワー数、約26万人を誇るスナック菓子ブランド「じゃがりこ」。ブランドならではのファンマーケティング・ユーザーコミュニティ・ブランド体験について、じゃがりこブランド担当の谷澤様と、運用支援に入られている吉田様を交えて、2021年のマーケティング戦略の裏側を紐解き、2022年の方針をお聞きします。

動画本編をダウンロードご希望の方はこちら

目次[非表示]

  1. 1.【登壇者】
  2. 2.会員制コミュニティからオープンなTwitterへ
  3. 3.気軽なリプライ方法を実現し、コミュニケーションハードルをグンと下げることに成功
  4. 4.一人ひとりの好奇心をくすぐる“推しりこ”企画
  5. 5.Twitter上で公募制による新商品企画を実施
    1. 5.1.じゃがりこがTwitterキャンペーンで活用した「エンゲージメントポイントシステム」とは?
  6. 6.改めてオフラインの価値を考える機会に

【登壇者】

会員制コミュニティからオープンなTwitterへ

ふくま:このセッションでは、Twitterフォロワー数約26万人を誇るスナック菓子ブランド「じゃがりこ」のファンマーケティング、ユーザーコミュニケーションブランド体験について、じゃがりこブランド担当の谷澤様とともに、2021年のマーケティング戦略の裏側を紐解きつつ2022年の方針をお伺いいたします。

本日は、カスタマージャーニー内におけるフェーズごとのTwitterアプローチ方法と、じゃがりこのファンマーケティングの考え方の2つを探ります。まず最初、「じゃがりこでの公式ツイッター上の立ち位置とは」の体制について運用方法をお聞きします。

谷澤:私含めてじゃがりこのマーケティングチームは5人いまして、そのチームで新商品の企画からプロモーション、需給管理の商品に関すること全般をやってるような形です。なので専任みたいな形は一切なくて、私も含めてチームの中でやっているんです。自分たちだけだとできない部分とかもありますので支援企業に入っていただいて運用を行っています。

ふくま:そもそも、どうしてじゃがりこさんとしてTwitterを運用しているのでしょうか。

谷澤:目的は、SNSを通じてじゃがりこに関する話題を量産化することです。それによって何を目指すかというと、一つはプラントパーセプションゴールの実現です。

要するに、「じゃがりこってお客さんにこういうふうに思っていただきたい」というビジョンがありますので、それに向けて発信していくことを指しています。また、年間たくさんの新商品を発売しているので、「新商品の発売したよ」と発信して認知獲得することを目指しています。

じゃがりこのファンと繋がって、より深いファンになっていただく。そして最後は、選択確率の向上を目指したいんです。スーパーやコンビニの売り場の前に立ったときにじゃがりこが選ばれる確率をいかに上げるかが最終的には勝負になるので、そのためにマインドシェアをとることに重きを置いています。

基本的にはじゃがりこブランドの成長のためにやっているので、最終的なゴールは売上だと思っています。とはいえ、それだけだと測りにくいところもあるので、ブランドロイヤリティやブランドイメージをどう変えていけるのかも目標にしています。

谷澤:Twitterを運用する上で、もちろん話題をたくさん世の中に出すことが大切だと思いつつも、質と量の二つの面を意識するべきだと思っているんです。

質という面で言うと、SNS上でなるべく商品に紐付いた話題のみを投稿するように意識していて。日々の何気ないことを語るようなアカウント運用方法もあるとは思いますが、そういった方針は取っていません。

量に関しては、こちらからの発信に加えて、消費者側からのUGCも見ています。いかにじゃがりこの話題を消費者から多く出していただけるかも重要視しているポイントです。

ふくま:ありがとうございます。ここからはTwitterで重要視している「ファンマーケティング戦略」についてお話を伺わせてください。どういったことを今まで意識して運用してきたのかお話いただけますか?

谷澤:じゃがりこは1995年に発売して以降、ファンとの繋がりをかなり大事にしてきたブランドです。ファンレターが会社に届くのですが、それに対して、担当者が手書きで返事を出す取り組みを、発売から今も続けています。

手紙に返信してることを一定の人に認知されたくらいから、「返信が返ってくるらしいよ」という話が広まって、特にじゃがりこ宛が増えましたね。

ふくま:なるほど。Twitterで反応してくれるからリプライしたくなる、みたいなのに近いですね。

谷澤:当時のブランドマネージャーは、もっとたくさんのファンと繋がる方法を模索して、「じゃがりこ探偵団」「じゃがり校」という会員制のコミュニティを設立したこともありました。

そういった取り組みを続けてた中で、Twitterの運用自体は、昨年(2020年)から本格的に始めています。運用においては、本質的に何か変わっているというよりも、繋がり方が時代に合わせて変わっているイメージです。

  じゃがりこの歴史#4 ファンサイト「じゃがり校」|じゃがりこ公式WEBサイト じゃがりこチャンネル|カルビー カルビー「じゃがりこ」公式WEBサイトです。商品・CM情報のほか、簡単レシピ、じゃがりこの話題あれこれを毎週更新!読みだしたら、キリンがない。 https://www.calbee.co.jp/jagarico/article/detail/361

ふくま:ファンマーケティングを実現するための手段として組織を作ったり、SNSアカウントを開設したりというアクションがあるんですね。ちなみに、「じゃがりこ探偵団」および「じゃがり校」ではどのような活動をされていたんですか?

谷澤:「じゃがりこ探偵団」は一部地域でしかやっていなかったので、知ってる人はほとんどいないと思うのですが……新商品を会員の方に送ってみんなに宣伝してもらうみたいな、アンバサダー的な活動をしていただいていました。「じゃがり校」では、会員さんと一緒に毎年一つ新商品を作るイベントを行っています。

ふくま:これらはファンサイトとして運営されているんですかね。一般に公開されていないからか、初めて知りました。

谷澤:クローズドのコミュニティよりも、多くの人を巻き込んでファンとコミュニケーションを図っていくほうが、今の時代に合っているかなとは思います。だから、Twitterをメインのコミュニケーションツールに変えました。


ふくま:ありがとうございます。次にカスタマージャーニーの考え方についてですが、これはSNSを使う上でのカスタマージャーニーでしょうか。

谷澤:はい。ただ、この考え方が別に会社としての公式見解ではなく、あくまで私個人の整理のためのものになっているので、その辺は考慮していただきたいなと思います。

その上で、やはりファンと一言で言っても、段階はすごいあるなと思っています。「ちょっと興味がある」というレベルの方から、「本当に好きです!」みたいな熱心な層まであると思うので。その段階に合わせて、SNS運用についても内容を変えてバランスを取って行っています。

パキッと分かれるわけでないですけれど、知ってもらってフォローしてもらった上で、そこからさらに好きになってもらって今より強固なファンになっていただくようなイメージを描いています。

ふくま:たとえば、じゃがりこさんの場合はファンマーケティングっていうことを意識されてるので、最終的によりエンゲージメントを高めていくことを目指してカスタマージャーニーを作っていると思います。

ただ、SNSの運用と目的によってその方法も変わってきますよね。吉田さんは今多くの運用を支援されてると思うんですけども、トレンド的にどういった思考で運用について考えている企業が多いと感じていますか?

吉田:じゃがりこさんのパターンは理想的だと思います。どんな業種においても、最終的に何か買ってもらうというところをゴールにすると、「一人の人にいかに多く買ってもらえるか、思い出してもらえるか」を意識するのが重要かなと。この考え方に関しては、いろんな企業さんのアカウントで真似できるところかなと思います。

ふくま:お話を伺う中で、じゃがりこさんはファンとしっかり繋がっていく意思を持たれている印象を受けています。一方で、深く繋がっていくよりは、フォロー率や数を重視してキャンペーンを継続的に打ち続けて露出し続ける方針のアカウントもありますよね。

吉田:SNSに注力しようとする企業は増えてきてるので、企業アカウントは確実に増えています。スタイルもいろいろで、それこそ柔らかいイメージに寄せるか、バランスを取るか、あるいはキャンペーンでフォロー増やしつつなのかってところですね。

僕もキャンペーンを決して悪いとは思ってなくて。むしろ想起を生み出す意味では有益な方法なのではないかと思います。

気軽なリプライ方法を実現し、コミュニケーションハードルをグンと下げることに成功

ふくま:ここからは2021年のじゃがりこTwitterアカウントの振り返りに移りましょう。どういう施策をやっていたのかを順番に教えていただきたいのですが、最初はアカウントの存在を知ってもらう段階ですね。カスタマージャーニーで言うと、初期の認知やフォローを目的に運用するタイミングでしょうか。

谷澤:じゃがりこの公式アカウントをまだフォローしてない方に対して、アカウントとの出会いの場をいかに作れるかを意識していました。

左と真ん中の投稿はモーメントですね。「世界絵文字デー」という日にちなんだ投稿をしたり、Twitterのトレンド上に上がってきたハッシュタグに乗っかった投稿を行いました。

こういうモーメントに載ると、モーメント経由でこの投稿にたどり着く。そういう出会いの場を作ることに注力した事例です。

ふくま:左の投稿は僕も見て、すごく話題になっていたことを覚えています。真ん中の「#裏で呼ばれているあだ名」ってトレンドは突然現れてきたものじゃないですか。

このようなトレンドにいち早く乗っていくスピード感ってなかなか難しいこともあると思うんですが、少ない人数での運用体制でどういうフローを取ったのでしょうか?

谷澤:トレンドに対しての反応のフローが決まってるわけではありません。先ほど言った通り専任メンバーのいるチームではないので、会議と会議の合間の数分間でトレンドをチェックしたり、エゴサーチしている中で「ちょっとこれは」って思ったものについて社内のチャットでアイデアを募っているような進め方で。

ふくま:投稿の承認フローが早いんですね。レギュレーションを作って、この形式なら投稿してOKみたいな型をある程度社内で作っているのでしょうか?

谷澤:そうですね。ある程度レギュレーションを作っていますし、そもそも投稿も1人が作ってもう1人がチェックみたいな形でチーム内だけでやっているんです。なので、結果的にフットワーク軽くできているかなと思います。

モーメントカレンダーもありますし、投稿の場合は吉田さんと定例ミーティングを行う際に「先々でこういうモーメントありますよ」みたいな話もしました。

このモーメントの投稿も実はオリジナルではなくて。前年に海外のマクドナルド様が絵文字でハンバーガーとポテトを表現したという事例を吉田さんから紹介いただいたんですよね。それをじゃがりこでやっても面白いんじゃないかなと話して試してみたんです。

吉田:よく近づいて見ていただけると、全部絵文字でできているんですよ。


一同:!!!

谷澤:右の「#40分間限定」はキャンペーンですね。キャンペーンをやると認知が拡大しますし、加えてサッポロビールさんとコラボしたので、サッポロビールさんの方にリツイートや拡散もちょっとお願いして。サッポロビールさんのフォロワーからこちらに流入を図りつつ、出会いの場を作りました。


ふくま:まずは届けるためにっていうところでモーメントに乗っかりつつ、加えてリツイートキャンペーンを実施してるんですね。次のフェーズでは、接触頻度を上げて理解してもらう段階に入ります。

谷澤:はい、これはもうフォロワーの方向けの投稿が増えていて。意外と新商品のおしらせがキャンペーンの次にエンゲージメントが高いジャンルの投稿なので、多めの実施しています。

じゃがりこに興味を持ってくれている方は、「この商品が出たぞ!」のような情報を求めているんですよね。なので、新商品のおしらせを社内のプレスリリースとほぼ同タイミングで出して、新しい商品を知ってもらう&理解してもらうよう意識しています。

吉田:「絵文字で答えてね」の投稿ですが、Twitterのアルゴリズムとして、どうやらコメントが大事だよねという話になって。とはいえ、いきなりフリーアンサーで答えるのは難しいので、答えやすいように絵文字にしました。


これもいろんな会社さんがやっている方法なのでオリジナルではないんですけれど……。「絵文字で答えるのはどうですか?」みたいな提案をした上で、さらに工夫を重ねて一層企画に厚みを加えていきました。

谷澤:次に紹介するのは、じゃがりこのいろんな側面に反応してもらおうっていう企画の一つです。メーカーにいる方だったら当たり前にご存じのことなんですけれど、商品がどこの工場で作られたかという印字がパッケージにはあるんですね。

それを使っているだけなんですけど、「あなたのじゃがりこはどこから? 私は北海道から」みたいな、ちょっとどこかで聞いたことがあるフレーズをお借りして豆知識をお届けしました(笑)。


ふくま:いいですね! 結構ハッシュタグ投稿が集まったんじゃないですか?

谷澤:そうですね。「私のは○○だった」みたいなリプライも多かったです。

ふくま:フォロワーに楽しんでもらえそうな企画ですよね。ちなみに、それぞれの投稿でフォロワーがどのくらい増えたとか数字として見える結果はなにかありましたか?

谷澤:一つひとつに対してあまり細かく追ってはいないんですが、サッポロビールさんとのキャンペーンはやはり大きく広がった印象でした。

ふくま:このフェーズで実施したオーガニック投稿はフォロワー向けのものが多いと思います。いわゆるインプレッションを増やす目的ではなく、コミュニケーションが目的なのかなと。対して、先ほどのアカウントの存在から知ってもらう段階の投稿では、フォロワー外の露出がメイン。

本来であれば後者のほうがインプレッションが高くなるものと思いがちですが、実際のところはフォロワーに向けた投稿でも同じだけのインプレッションを獲得していますよね。すごく面白い結果が得られていますね。

一人ひとりの好奇心をくすぐる“推しりこ”企画

ふくま:そして次が、より強固な関係を築く段階ですね。これはどういったことを行ったのでしょうか?

谷澤:まず左から。これはさっきのキャンペーンとは全然違って、じゃがりこって書かれたTシャツが当たるっていう謎キャンペーンです(笑)。景品が結構マニアックなので、コアなファンの方に届いてほしいと思って行いました。10名しか当たらない枠の小さなキャンペーンですが、参加数が少ない企画でも良いんじゃないかと思って。


吉田:普通に新商品をプレゼントするキャンペーンもあれば、こういうファン向けのTシャツをプレゼントするキャンペーンと、いろいろやってるんですね。数字だけで見るなら当然じゃがりこプレゼントのほうが良いとは思いますが、谷澤さんは違う考え方なんですね。

谷澤:「こんなん誰が欲しがるの?」みたいなのがやりたいんです(笑)。

大鷲:じゃがりこメーカーのキャンペーンのときは、革製のじゃがりこケースが景品にありましたよね。


谷澤:革で作られたじゃがりこケースなんて誰が使うのって思いますよね(笑)。他にも、フタバインダーっていうグッズもありますよ。じゃがりこのフタを集めてる方がいらっしゃったので、カードケースみたいな感じで1ページに4枚ずつ、計100枚を収納できるバインダーを作ったんです。


ふくま:商品を作ること自体がファンと共存している取り組みのように感じますね。そういうフタを集めているファンのことってどういう経緯で知るんですか?

谷澤:Twitterのエゴサーチですね。

ふくま:ソーシャルリスニングとしてTwitterを使っていくんですね。ありがとうございます。次に、「じゃがりこメーカー」についてはいかがですか。

谷澤:これらはTwitterのオーガニック投稿ではないんですけども、体験を生み出すような企画です。「じゃがりこメーカー」はオリジナルのじゃがりこ画像が作れるというもの。「#みんなで創る じゃがりこ2021」は、商品開発に参加できるもの。そういう体験を通じて、より愛着を持ってもらうことを意図した施策ですね。

  じゃがりこメーカー|カルビー 世界にひとつのじゃがりこをつくろう!好きな名前を入力するだけでオリジナルのじゃがりこ画像がつくれます。 https://www.calbee.co.jp/jagarico-maker/

ふくま:公開9日後で19万回制作ですか……!

谷澤:はい。19万回画像を作っていただいて、4万件はTwitterに投稿していただいて。結構手応えとしてはありましたね。

吉田:今回はこの投稿を広げるためにプレゼントキャンペーンを抱合せで実施していましたが、ほとんどの人はそのインセンティブ目的じゃないように思いますね。ピュアにUGCでもっと面白いことができるのだろうなというイメージが湧きます。

大鷲:「こういうメーカーがあるよっていうのをみんなに知ってほしい」って気持ちで投稿する動機が結構多いらしいです。

ふくま:何回も投稿できますしね。投稿キャンペーンって一度で終わるものが多いけれど、これだとふざけて「〇〇りこ」「〇〇りこ」をたくさん作れますし。

谷澤:そうですね。実際、複数回答が多かったと思います。一番多かった投稿は「グリコ」でした(笑)。

ユーザーさんは、お菓子メーカーの競合だとわかってやっていると思うんですけど、それはそれでいいなと思っていて。競合だからとか関係なく、それで楽しんでいただけるならいいですよね。

Twitter上で公募制による新商品企画を実施

  #みんなで創るじゃがりこ2021|カルビー あなたが食べたいじゃがりこが販売される?!投稿や投票への参加でプレゼントが当たる!Twitterで参加しよう! #みんなで創るじゃがりこ2021|カルビー

ふくま:「#みんなで創る じゃがりこ2021」はどんな企画だったのでしょうか。

谷澤:これはTwitter上だけで「じゃがりこの新商品作っちゃおう」っていう企画ですね。何味にするのか、パッケージはどうするのか、どういうダジャレを入れるのかなど、それぞれに対してアイデアを出していただいて、絞り込んだアイデアの中から投票していただく流れを作りました。

その中から、実現可能なもので多く寄せられたアイデアを集計して社内で絞り込むんです。そうして、最終的に残った選択肢でアンケートを取って、一番票数が多かったものを新商品として作りました。

ふくま:どういう4択が残ったんですか?

谷澤:バーベキュー・魚介のアヒージョ・高菜明太子・味噌バターコーンが残り、最終的に決まったのは味噌バターコーン味。発売は2022年の6月の予定です。(※発売日は変更になる場合があります。)


ふくま:すごいですね。初期段階で「味噌バターコーンが良いです!」って人がいたってことですよね。

谷澤:そういう方もいましたし、「味噌ラーメンのバターとコーンの感じ」みたいに投稿してくれた人もいました。パッケージデザインのアイデアを投稿いただくのも結構ハードルが高かったと思うんですけれど、たくさんいただきましたね。最後決まったデザインを、デザイナーさんに実際のデザインに起こしてもらい、投票を募りました。

ふくま:このキャンペーン、期間がとても長かったんですよね。

谷澤:5ヶ月間ありましたからね。長期間になると飽きられてしまう可能性があるので、インセンティブの設計を工夫をしました。具体的には、まずアイデア投稿で当たる、投票で当たる、という感じで1回1回に景品を用意しました。

また、キャンペーン期間を通じて参加した回数に応じてポイントが貯まる仕組みを作り、ダブルチャンスを用意。エンゲージメントポイントシステムを使って、サイト上でポイントが見られるようにしました。

ふくま:ハッシュタグを付けて投稿すると、投稿者にポイントが貯まる仕組みですね。継続参加率32%はすごく高い数値だと思います。

谷澤:1回きりの方が大半なのかなとに思っていましたが、3割以上の方が継続してくれて嬉しかったですね。

じゃがりこがTwitterキャンペーンで活用した「エンゲージメントポイントシステム」とは?

Twitterキャンペーンで特定の期間にユーザーが起こしてくれたアクションを、個別にポイント化できるシステムのこと。今回「じゃがりこ」の #みんなで創るじゃがりこ2021 で使われました。

特定のハッシュタグをつけて投稿してくれたり、運営側で設けたアンケートに回答してくれたりしたユーザーへポイントが貯まる仕組みです。溜まったポイントは「じゃがりこLサイズ」や「革製じゃがりこケース」等のインセンティブを応募するのに使えます。

通常のキャンペーンと異なり、リツイートやいいねだけで終わることがなく、継続的に参加し続けてもらうといった、熱量のあるユーザーの創出や可視化にも役立てられます。

エンゲージメントポイントプログラムの詳細、資料請求はこちら

改めてオフラインの価値を考える機会に

ふくま:次に、Twitterで商品開発を仕掛けた理由についてお伺いします。クローズドな環境からTwitterへと場所を変えた理由、Instagramなど他媒体ではなくTwitterを選んだ理由など教えていただきたいです。

谷澤:もともとTwitter上にじゃがりこのUGCがすごく多かったんですよね。それは僕らが仕掛けたものではなく、「新商品購入しました」とか「形が変なじゃがりこを発見!」とか、そういう感じの投稿で。

すでにTwitter上でじゃがりこを楽しんでいる方がいらっしゃるので、そういうUGCを活かす運用が良いのではないかと思ってTwitterを選びました。

ふくま:パッケージのかわいさも相まって、Twitterに上げたくなるのはすごくよくわかります。「来年のプロモーション、ファンマーケティングで重要視するポイント」として、今後やってみたいことがあればお聞かせいただきたいです。

谷澤:今年はTwitterでじゃがりこをかなりいろいろと紹介いただき、一緒にうまくやれてきたかなと思っています。ただやっぱり、売り場に行って、商品を手に取ってもらって、買ってもらって、食べてもらうことが重要。

Twitterの世界だけで閉じるのではなくて、購買にいかに繋げていけるかをもうちょっと突き詰めていきたいなと思っています。

ふくま:オフラインのイベントとかも検討していますか?

谷澤:それもありだと思っています。それこそさっきの「#みんなで創る じゃがりこ2021」で試食会ができたら良いですしね。商品開発の大事な部分を味わってもらえる企画も考えていきたいです。

ふくま:この時期、なかなかオフラインのイベントが開催しにくいですが、だからこそ価値を感じる場面もありますよね。デジタルが主流の今だからこそ、オフラインをどのように掛け合わせるのかを考える意味があるように思います。

では、みなさんから一言ずつまとめのコメントをいただきたいです。吉田さんからお願いします。

吉田:今回はじゃがりこさんのお話でしたが、考え方ややり方自体には再現性のあるものが多かったのではないかなと思います。お客様の「好き」をコアに据えたファンマーケティングは、どんな事業においても同じように活用できるのではと思いますのでぜひ活かしていただけたら嬉しいです。

大鷲:先ほどデジタルとオフラインという話がありましたが、多くの企業がデジタルに着手しているからこそ、どのようにユーザーさんを巻き込んでコミュニケーション取っていくのかがより重要になってくるのではと思います。ユーザーさんの印象に残る企画、参加できる企画などを企業としては一層考えて着手していく必要がありそうです。

谷澤:ファンになってもらう体験は企業としては忘れてはならない視点だと思っています。オフラインの強さはそういうファンコミュニケーションの手厚さにあるのだろうなと。たとえば、サントリーさんの工場見学に行ったら、しばらくの間はプレモルを買いたくなると思うんですよね。本当にそういう話だと思っていて。

だからといってデジタルが価値がないわけではもちろんなく、オフラインとの境目を少なくして融合できるように取り組めたら良いのかなと考えています。切り分けせずに良いところを活かしながら施策を考えていきたいですね。

ふくま:ありがとうございます。本日は谷澤様、吉田様、ありがとうございました。

動画で学ぶ

資料で学ぶ

注目されている動画

過去のセミナー動画を見る